昨年のアテネフランセでの一挙上映を見逃した不束者なので、今日からレイトショー上映がスタートする青山真治監督作品『AA 音楽批評家間章』の初日にせっせと駆けつける。
初日の今日は青山監督と蓮実重彦氏のトークショー有り。なので混んでることは予想してたがここまで客層が若い男子祭だとは思わなんだ。なんか居心地悪いな〜と思いつつ、入場前の行列を整理してる劇場のお姉さんがクレーマーにキレられたり近所の飲食店の強面のお兄さんにキレられたりしてるのを横目で見ながら同情する。どう見ても頑張ってんだから優しくしてげればいいのに。
50分程のトークイベントは大変面白く勉強になるものであったが、詳しい内容はどこかで誰かが上手に書いてくれそうな気がするので割愛。とりあえず、6章全部を見なきゃダメだということはわかった。
で、『AA 第一章時代の未明から』は、1978年に32歳で亡くなった間章という音楽批評家を巡るドキュメンタリー映画で、間章と親好の深かった人たちのインタビューを主にして進んでいく作品。故に、この映画の存在で初めて間章の名前を知ったような79年生まれの私には勉強不足が全身に突き刺さる54分であった...。でも充分面白かったけど。
上映後急いで"間章クロニクル" を購入し第二章へ向けてお勉強を決意。

新宿にて、秘かにかなり前から憧れていた俳優さんと初めてお会いして浮かれる。想像以上の面白さとノリの良さ(良過ぎさ)に感動。

ここ数年のペース配分を明らかに間違えてますが、岸川真さんの連載第3回がアップされました。面白いのにためになる素敵な文章なので是非ご一読を。

今日はフィルムセンターさんで川島ったのだが時間がないので感想は後日。憧れの某俳優さんに遭遇し、こともあろうに向こうから挨拶してくれたのに一瞬誰か気付かなくて無視してしまい死にたくなったことはメモ。

そう言えば最近の作品以外殆ど劇場で見たことないなと気付き、ユーロスペースさんのアキ・カウリスマキ監督特集にてろてろ向かう。
『コントラクト・キラー』(90年)。初見。おっさん化したジャン=ピエール・レオーの、ぴっちり横分け(鼻でか兄さんですね、レオーも)っぷりに若干のショックを受けるも、途中から映画のあまりの素晴らしさにそんなことも気にならなくなる(でも最後の方で前髪をかきあげる仕草が見れたのは嬉しかった)。
突然解雇を言い渡された主人公が契約殺人(コントラクト・キラー)に自分の殺害を依頼。が、直後に人生初めての恋に落ちてしまい殺し屋から必死で逃げることになってしまう。
相変わらず大して美しくない男女の恋のやりとりに泣ける。女の人が寝てるときの肌のシミとかひどいんだけど、それが美しく見えるからあら不思議。笑いどころもいちいち面白くて。と、書いていて、この笑いと切なさの振り幅が松本人志の「とかげのおっさん」に通じるものがあると気付いた。労働者階級に祖国はない、ってセリフは多分とかげ的存在(他の具体例が思い浮かばないけど...)にも当てはまるんじゃなかろうか。
ラストの窓を眺めるカットに、意味はよくわかってなかったけど涙。
『真夜中の虹』(88年)。初見。これまた、職を失った冴えない元炭坑夫のおっさんが、オープンカーに乗って街に出て冴えない子持ちのおばさんと恋に落ちるも、金盗まれたり日雇い労働したり警察に捕まったりと不幸に見舞われまくる物語なのに、胸キュンできて笑えて泣ける。刑務所で結婚指輪を手作りするところには心打たれ過ぎてやばかった。やっぱり『幸せのちから』の教会なんてダメダメ過ぎたんだなと改めて気付く。
ほんま、紙芝居みたいに淡々と静かな映像と芝居がフェードアウトで繋がれてるだけなのになんでこんなに面白いんだろうと不思議で仕方がない。あああ、早く最新作『街のあかり』が見たい。

年甲斐もなくミニスカートなんて履いてたもんやから、映画2本立てで体が芯から冷える。反省。

とりあえず、湯島にある「花月」というお店のかりんとうは激ウマだぞ、というお知らせ。

そして、実は大阪でデビット・フィンチャー監督の『ゾディアック』を観賞してきたのですが、隣りのおっさんが挙動不審過ぎて全く集中出来ずという事情も有り(天王寺なんかで映画見た私が悪いんですが)、フィンチャー監督に何の思い入れもないしという事情も有り、クロエ・セヴィニーは相変わらず素敵だけど、まあ褒める気にもけなす気にもなんねえなくらいの感想を抱いていたのですよ。
が、昨夜映画IQ高めのメンバーで会食中に『ゾディアック』の話題になり、みなさん色々立派な意見を仰ってて、「はああ、なるほど」と深く感心した。が、会話の内容を忘れた。ほんまごめん。
でもでも、途中ダル過ぎ、という意見は曲げるつもりなし。

手元に「ぴあ」がないので、とりあえず19時にフィルムセンター行けばなんか見れるやろ、と久しぶりに京橋へ向かう。川島雄三監督、殆ど見たことないので。
で、劇場に着いて初めて『真実一路』(54年)見るんや私、と知る。
始まってしばらくは、母子家庭のお涙モノしみじみドラマが平和に進んでく、と思ってたのに、途中から死んだはずの母親が現れ、ヒモ男の暴力に悩む彼女のドロドロドラマに変わり、作品の雰囲気も急に重苦しいものになっていってびっくりする。しかもその男の名前が私が個人的に思い入れのあるのと同じで、彼女が泣きながら男の名を叫ぶ度に無駄にドキドキしてしまう。ほんとためにならない感想でごめんなさい。
家族に献身的なお姉ちゃんがいるとは言え、父親が病死し、折角出会えた母親には再び男の元に逃げられ挙げ句心中されるという小学生の息子があまりにも不幸過ぎてちょっとどうかと思ったが、二階の窓から見える隣りの家の住人の動きの細かさとか、最後の母親の眼のアップとか、ラストの伯父さんとお姉ちゃんの長い道を歩きながら話すワンカットとかがかっこよ過ぎたので良しとする。淡路千景が他の映画と雰囲気が違うので驚いた。

てか、今TVつけてマジびっくりしてんけど、ウィンブルドンってもう始まってるの!?

私が帰京の喜びに浮かれ、イケメン俳優を肴に酒に溺れてる間に色んな方が頑張ってくれました...。イソダ氏、ほんまに毎回ありがとう。
私の日記のよき理解者であり、私の泥酔癖のよき理解者でもあり、私のやしきたかじんへの愛のよき理解者でもある映画監督の佐藤央(ひさし)さんの文章が新しくアップされました。大変面白く読みやすい内容なので是非ご一読を!私も急いで成瀬巳喜男のDVD見る様にします...。

一週間の帰省の旅から無事帰還。焼き肉食ったりテンジャン食ったり沖縄料理食ったりイタリアン食ったりしながらなんとか乗り切ってまいりました。
体に異変が起こる程ストレスフルな実家ですが、今回は懐かしの友だちと久々の再会など楽しい出来事もあり、結構快適に過ごせて良かった。でも母親には説教されまくった。でも死ぬまでに手に入れることが夢だった某ブランドの時計がいとも簡単に買ってもらえて超嬉しいので結果的に親万歳。
最近、女9年も東京に1人暮らしした結果のひずみが表れまくりで、こういう生活もどーなんでしょと思わなくもない日々だったんだけど、帰ってくるとやっぱり1人最高。気兼ねなくタバコが吸えるっていいですね...。
ということで、なんの反省もなく明日からまた今まで通りの生活&日記が続く予定。よろしくです。

ということで、6月の恒例行事、母親の誕生日に帰省するウィークが明日から始まるため、また一週間程日記を休ませて頂きます。
一般的には母親の誕生日ってわざわざ帰って祝う程のイベントじゃないらしいけど、これは別に私が親孝行な娘なワケでもなんでもなく、我が家の場合はあまりにもゴッドな彼女のお祝い事を無視するなんて言語道断なことでありまして。しかも今年は、絶対59歳のくせに韓国流の歳の数え方だと60歳、ということで還暦を祝う会になるらしく、例年よりもハードな宴になりそうな悪寒がびんびんでございます。怖。
とりあえず一週間、パソコンもない家に籠りつつ、母の誕生日を祝ったり親友の誕生日を祝ったり10年ぶりの友人と再会を喜んでみたりいつものメンバーでお互いのネタを披露し合ったりしてきます。合間に面白いお笑い番組が見れることを夢見つつ。
24日の日曜には帰京する予定なので、その頃また覗きにきてくれると嬉しいです。

行こう行こうと思ってたのについ行きそびれていた下高井戸シネマさんでの「白夜映画祭」。せめて岡田秀則さんのトークくらいは聞き逃すまいとなんとか駆けつける。
上映作品はセルゲイ・パラジャーノフ監督の『ざくろの色』(71年)。全く私の勉強不足が故、名前は知ってるけどどんな作品を撮る監督なのか全然知らなかったので、上映が始まってどえらい衝撃を受ける。なんなんだこの映画は。幻想的なようなグロテスクなような現実のような嘘のような楽しいような恐ろしいような動いてるような止まってるような物語があるようなないような(一応詩人の生涯を描いてるそうな)、と頭をぐるぐるさせながら思い浮かんだイメージは超前衛な小津安二郎(小津自体が前衛という問題はさて置き)。すごい不思議な体験でした。楽しかった。個人的に羊がいっぱい見れて嬉しかった。ニワトリの首とかは怖かったけど...。
上映後、岡田秀則さんと杉浦かおりさんによるトーク。今作の裏話や監督の死因の秘話など色々面白い話が聞けて大満足。人に贈っといてなんですけど、マカロンの食べ過ぎには気をつけようと心に留める。
終了後の打ち上げの席では若くて可愛い女子が多くて緊張してしまう。でも内心大喜び。

まあとりあえず、『監督・ばんざい!』(北野武監督)。
うううむ、わからん、私にはわからん。いや、わかるんですよ。でもわからん。
映画監督のキタノが等身大の自分の人形を持ち歩きながら新作映画のネタに悩む。で、その次回作が映画内映画みたく出てくる。という内容やこの映画の意味はわかりやすく、非常に面白いとは思うのだけれど、この映画内映画があまりにも、あまりにも悉く面白くない。それを意図してるとしても度を超して笑えない。意地悪な程つまんない。大変困ってしまいました。が、客席には丁寧に笑い声を上げる人たちがいて、世間には優しい人っているんだなとちょっと感動してしまいました。
武監督の映画には大好きなものもあるものの興味が持てないものもあり、ここ数年の作品には今イチ乗れなかったで今回もそんな感じ、と言えばそれまでなのですが、『みんな〜、やってるか!』が好きだった分ちょっと残念だったかな。
今回驚いたのは、武の顔、というか佇まい。なんか、立ってるだけで歩いてるだけですっごい寂しい。それ見てるだけで泣きそうになってしまった。前作まではそこまで強く感じなかったのに。武の存在のおかげで104分見れた感ややあり。そして、鈴木杏の肌は誰かがなんとかしてやるべきだと強く感じた。あれはやばいでよ!

夜、素敵な友人たちとまったりご飯、のはずが、「最近gojoの発してるオーラ、ださいよね」と言われ、この上なく傷つく...。否定はしませんけど。

そして二日酔いで撃沈...。てか食べ過ぎで一日中おなかいっぱい...。
私はぐだぐだ言いながら一日ゴロゴロできるけど、昨日一緒に呑んでた人たちって普通の社会人よなと思うとみなさんのタフさに心底尊敬。

普段からお世話になりまくりまくりな映画の先生のお誕生日を祝うべく、友人を誘って新宿の居酒屋に集う。めでたいめでたい、と調子に乗って呑み過ぎて主賓そっちのけで盛り上がってしまう。失礼しました。酔っ払った挙げ句、最終的には説教の嵐を受ける。およよ。
今日の発見、安い居酒屋ってほんとに安いのな。びっくり。

御親切な知人さまからチケットを頂戴していたのにぼーっとしてる間に上映終了間近になっていたので、急いで今更松岡錠司監督の『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』を見に行く。
リリー・フランキーの原作を読んだ時は、途中で何回も本燃やしたろかと思う程むかむかしたのだけれど、まあ松岡監督やし周りの評判もそこまで悪くないしってことでちょっと油断してたんですが...。結果、ダメでした。いや、これは明らかに映画のせいじゃなく、原作とそれに対する私の個人的な嫌悪感が勝ってしまっただけのことなんですけど。
こんな物語をそれなりの映画に仕立てる松岡監督はやっぱり偉いと思ったし、後半の樹木希林の芝居には本気で凄いと思ったけど、それでも「お前が変態レベルのマザコンってことはわかった。だから!?」としか感じれなくて...。でもこれがヒットする世の中ってことは私の感覚が異常なのかしらん...。なんつーか、母親を大事に思うことが悪いんじゃなくてさ、それをアピることがキモイ。
映画的には、ナレーションとスローモーションの必然性がよくわからなかった。エモジュンが面白くてかっこよくて嬉しかった。松たか子のキャラと芝居が妙にうっとおしくて、こんな女にだけはなりたくないと思った。
そして、これは小説を読んだ時点で抱いた感想なのだけれど、仮にこれが現実に即した物語だとしたら、ここまで自分が愛してる母親を悲しませたり苦労させた父親に対して殺意を抱かない息子は相当な馬鹿である。いくら母親がずっと父親を愛してたからとは言え、一度くらいは心底憎むでしょ、と思うんですけど。と、久々に毒づいてみました。

ああ、とうとうネイルサロンで「巻き爪の病院行って下さい」と言われてしまった。イヤです。

そりゃあね、フェデラー様が優勝しなかったこと、生涯グランドスラムを達成出来なかったことは大変悲しいことなんですが、今日のナダルはすごかった。これは優勝しても文句言えません。
サーブが全然入んないとかしょーもないミスし過ぎとかフェデラー様が本調子じゃなかったのは確かなんですが、それでも21歳のスペイン人の青年が満員のお客さん殆ど敵に回してあの冷静で隙のない完璧なプレーをやってのけて全仏三連覇を実現したという偉業には素直に感動します。おめでとう、ナダル。

素敵な大人のお友だちに誘われて、千石のお蕎麦屋さん『進開屋』に行ってみる(アド街ック天国で6位だったそうな)。
文化財に指定されてる時代を感じさせる渋ーい建物の中ですする激ウマな蕎麦に大満足。お酒は持ち込み&16時に行った時点で店じまい直前&店員さん(荒川良々似)クール過ぎてやばい、という独特な雰囲気もたまりませんでした。ごちそうさまでした。
食後は平和に街を散策...、のはずが、気付いたら新宿で吐きそうになるほど呑んでた。なんで?

用があるため一本しか見れないのだがどーしても見たい欲望を抑えきれずいそいそとシネマヴェーラさんへ。
曽根中生監督の『わたしのSEX白書 絶頂度』(76年)。いやああ、タイトルから勝手にちょっと軽い感じの映画を想像してたらエラい目にあってしまった。なんなんだ、この残酷で冷徹で切ないエロは。
弟と同居している病院の採血係というお堅い仕事の主人公(三井マリア。まじでチェ・ジウに似てる)が向かいの住人のヤクザ風男から売春の仕事を斡旋されて...。白鳥あかねさんの脚本も勿論すごいけど、工事現場前での女とヤクザの会話だとか、激しい3Pシーンと病院で弟の友達が死ぬシーン(とその前の弟と看護師の絡みとか)の同時進行とか、あまりに強烈でちょっとほんとに頭クラクラして、脳みその処理能力を超えてしまった感じ。その後の姉弟の本を投げたり拾ったりするやりとりもさー。なんかさー。芹明香は、こんなに切ない女優でいいのか。最近この人見ただけで泣ける。
しかしロマンポルノだけあって、濡れ場の激しいこと激しいこと。ものすごい画期的な角度のぼかしには驚いた。あと、昨日見た作品も含め、部屋のスタンドってポルノ映画に不可欠なんだなと発見した。

夜は、近年稀に見るディープな「愛・子宮博」を新宿にて開催。おっさん率激高の居酒屋で、女3人吠えてきました。

ものすごい映画を見てものすごい衝撃を受けたのだけれど、なんでかドタバタしてて時間がないので手短にメモ。
シネマヴェーラさんでの「官能の帝国 ロマンポルノ再入門」特集にて、藤田敏八監督の『エロスは甘き香り』(73年)。行きずりなのか知り合いなのかよくわからない二組のカップルが狭い一軒家で共同生活を始める。徐々に何かが狂っていく。
冒頭の、主人公が歩いてる途中背後に突然超低空飛行の飛行機が現れるショットで度肝を抜かれ、若き日の桃井かおり&伊佐山ひろ子の可愛さと大胆なセックスシーンに衝撃を受け、絶対ほんまにやってるやろと思われる豚の頭を切断するシーンには驚きのあまり笑いさえ出てしまった。そんなショッキングな映像とは裏腹に、アホな男と女が繰り返す子どもじみた生活が妙に切なくて泣ける。素敵な映画であった。
柛代辰巳監督の『赤線玉の井 ぬけられます』(74年)。売春禁止法が施行される直前の新年をそれぞれに過ごす売春婦達の物語。
あまりにも切ない、哀しい。見終わった後、本当に言葉が出なかった。私が赤線モノの映画が好きな理由は、絶対に哀しいはずなのに何故かどの作品も出てくる女たちが明るくて強くて、見てて楽しくなるからだったのに、思いっきり覆されてしまった。勿論笑える場面もあるのだけれど、笑う余裕すらなくしてしまった。
せっかく結婚したのに旦那のセックスに満足出来ずお店に帰ってきてしまう女の、結婚相手の家に行くシーンやら初めての仕事の回想シーンやら(長いけどまじすごい)、宮下順子がヒモの男(蟹江敬三。『文学賞殺人事件』!)を海辺で待つカットやら、何がそこまでと不思議な程がつんとやられてしまいました。少ししか出てこないけど、首つりの練習が日課な女にも落涙。途中で不意に流れる女の鼻歌効果もすごい。いやああ、見て良かった。本当にすごい映画であった。
かなり生々しいセックス描写が連発の映画なのに、冒頭には天皇と美智子さんのテニスしてる写真&劇中流れる曲は「君が代」。『パッチギ!』なんかで反骨ぶってる場合じゃなかったですね、やっぱり。
って、結局いつも通りの長さになってしまった。なは。

数日前に見たのに日記に書くの忘れてた。なんで?
そんな井筒和幸監督の『パッチギ!LOVE&PEACE』。なんやかんや文句言いながらも嫌いではなかった前作。故に、故にこれは残念。ごめん、おもんない...。
物語がダメ、とかじゃなくてさ、冒頭の電車での乱闘シーンで既に、つかみのはずなのになんかリズム悪いし迫力ないしで全然乗り切れず。そして、途中で気付いたのだがこの映画、誰かが喋ってるシーンでは必ずその人の顔がほぼアップで映ってる。だから人がいっぱいいる場面ではカット変わり過ぎで見てて疲れた。それは前作でもちょっと感じてんけど。
ストーリーもねえ、芸能界の在日問題と太平洋戦争と若者の葛藤を上手く絡めて描いてる体ですが、これって逆に戦争矮小化してね?と思わなくもなかった。勿論石原慎太郎の映画なんかよりは全然誠意があるんでしょうけど。見てないけど。あと、前作は日本人であれ朝鮮人であれ、映画を見ていて伝わるそれぞれの存在に号泣できたのに、今回は重病の子どもというわかりやす過ぎるキャラを作って、しかもその描き方があまりにもずさんで、軽く怒りを覚えた。テメーらを泣かすためにわしらは苦しんでんじゃねーよ、みたいな。もうちょっと考えて欲しかったにゃー。
あ、でも、何か問題が起こった時拝み屋にすがるなんて我が家だけの習慣かと思ってたら在日の間では一般的なことなのだと知れて嬉しかった。私も何度か頭の上でお皿割られました。
女優の中村ゆり、唇の上下運動だけで感情表現する演技はいかがなものかと思った。国生さゆりはやっぱりいい女優だと思った。久しぶりに人非人キャラの西島秀俊が見れて嬉しかった。

で、本日は久しぶりに入院同期の友達とお茶。「gojoを見てるとそこまで無茶していいんだ!って励まされるよ!」と言われ、複雑な心境になる。だめですよ、こんなの見本にしちゃ...。

そんな、毎日映画見てテニス見て人の誕生日祝ってばっかり(さすがに最近過剰気味)してるわけじゃないんですよ、ということで、久しぶりに貴重な貴重な貴重な学生時代の友だちとディナー。27歳の女2人で、経営者の苦しみと孤独、人を動かすことの難しさについてバカでかいパフェをつつきながら語り合う。結構実話。

ちょっと、全仏の放送時間早いって誰か教えてよ...。

今日はjijoのお誕生日。ってことは中原昌也さんのお誕生日でもある。ってことで、新宿ロフトプラスワンで行われた「中原昌也生誕祭」に参加。中原さんの、音楽や小説、映画批評を尊敬してるのは勿論、個人的にも色々お世話になっているので是非お祝いしたくて。内輪的なものかと思ってたらすっごいお客さん入っててびっくりした。
が、諸事情により2時間くらいしか会場にいれなかったのだが、その時点での中原さん&柳下毅一郎さん&高橋ヨシキさんでのトークはぐだぐだ過ぎて大変面白かった(ラストはシャウトカラオケで大変盛り上がった様子)。
しかし、こういう死ぬ程モノを知ってて持っててこだわりがある男性への誕生日プレゼントって本当に悩む。さすがに現金贈るわけにはいかないし...。

珍しくTV欄で時間をチェックして、WOWOWで映画鑑賞。『パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト』ですけど。第一作目は劇場で見て中々面白かったし、これもぼちぼちいいと噂を聞いていたので見たいと思いつつ逃したままだったので。
なので、ソファに転がって猫をお腹に乗せながら見てみたら、確かにぼちぼち良かった。コメディアンなジョニー・デップが飄々と動き回ってる姿を見てるだけで楽しいし、この監督さん、三次元に対する感覚がなんかすごい不思議で、よくこんなん思いついて実際撮影したなと感心するシーンが多々。小さい島で原住民との追いかけ合うやりとりには声を出して笑ってしまった。光の感じも、TVだからややわかりにくかったが、明暗の違いがかっこよかった。
ラストの巨大タコ(なのか?)のCGがちゃっちくてやや残念だったが、まあディズニー映画だと思うと許せるか。時間があれば公開中に3を見に行きたいところ。

と、3時間近く映画を堪能した後は、そのまま全仏オープン8日目観賞へと突入。WOWOWさん多謝。
それにしても、プレーがエレガントじゃないという理由で試合中にブーイングを起こすフランス人ってどうなのよ。ナダル可哀相。

噂の、青山真治監督作品『こおろぎ』が見れる!しかも無料で!ってことで、興奮しまくって、絶対混むやろうと友だちと気合い入れて整理券配布2時間前に日仏学院に向かったら、超シーンだった。なんで?
でもまあ長蛇の列よりはましか〜、と時間つぶしに学院内のカフェでランチ、のつもりが気付いたらワイン一本空いてて(13時)自分たちでもびっくり。こんな陽気にオープンテラスで美味しいフレンチを出す店が悪い、ということで納得。
そんなことはどうでもよくて、本日のイベントは、パスカル・ランベールというフランスの演出家兼映画監督さんと、演出家の岡田利規さん、監督の青山真治さんとのトーク、という大変豪華なもので、その内容も大変充実したものだったのだが、相変わらずその内容をわかりやすくまとめる能力を持ち合わせていない私はそこら辺割愛。ごめん。青山監督にガラクタ呼ばわりされたことは嬉しかった、とメモ。
で、『こおろぎ』(06年)の上映。
こんな面白い映画、なんとかどんな物語かを説明したくて色々考えてみたが、無理。西伊豆のとある別荘に美しい女(鈴木京香)と目と口が不自由な男(山崎努)が同居していて、それで...。ああやっぱり無理。ストーリーが存在しないわけでは全くないのだけれど、説明した途端陳腐になるような(チラシに書かれてる「飼ってる」って表現には今イチ納得出来ないなあ)。とにかくみんながこおろぎの様に鳴いてるのさ。とりあえず見て、としか言い様がないのは残酷な話でしょうか...。
でもストーリだけじゃなく、映画に盲目で口がきけない人間が出てくることの意味だとか、彼の嗅覚と触覚の扱いとか、彼自身が何なのかとか色々考えるべき点があったような気がするのだが、『サッド・ヴァケイション』同様あまりに衝撃が大きく細部を気にしながら見る余裕がなかったのでこれも絶対あと数回は見たい。見たい見たい。
冒頭のタイトルクレジットの文字と音楽が素敵だった。斉藤陽一郎と杉山彦彦の腕の動きがかっこよかった。

そうそう、で、一昨日レイトショーで見た映画は韓国のソン・イルゴン監督作品『マジシャンズ』。なんと、95分ワンシーンワンカットという、んな無茶なと突っ込みたくなる作品。どんなもんかと気になりつつ、でも、そういう変わったことした作品ってたいがいにおいて映画としてつまんなかったりするからあんまり期待してないけどまあ劇場近所やし、くらいのノリで見に行ったら、これが意外と面白くて嬉しかった。
雪が積もる山の中に建つ小さなカフェを舞台に、元バンドのメンバーだった4人の男女が自殺した友人の命日に集まる。カメラがゆらゆら動く中で、舞台は現在になったり過去になったり女は幽霊になったり実在したり。カットは続いてるのに時間があっちこっちに移動する感覚や、人が動くことでしか変化しない場所の意味が、強く演劇を感じさせるけど、このラストシーンの美しさは映画でしか有り得ないとつい涙してしまった。そしてその時これが95分ワンカットで撮られた意味が理解出来た。
登場人物のキャラクターや外見の好みが気に入らない、という個人的な思いはあるものの、最近のアジア映画の新作としては結構ヒット。ポップで可愛くて上質なものって結構日本以外のアジア人監督の方が上手いよな、とたまに台湾映画なんかを見て感じる感覚を久しぶりに思い出した。チャン・ヒョンソンという俳優さんが篠崎誠監督にそっくりだった。